おいしいコーヒーを飲みたい

リフレッシュしたいとき、一杯のコーヒーが心身ともに疲れを癒してくれます。本当の珈琲とは?正しい入れ方とは?珈琲豆の選び方、通販での買い方、保存方法など珈琲にまつわる知識やヒントをまとめます

コピ・ルアック(kopi Luwak)珍しいコーヒーを1杯数百円で飲む方法

 

「コピ・ルアック」というコーヒー豆をご存じでしょうか?

 

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テレビや雑誌、新聞などで取り上げられることもありますが、極めて稀少なため『幻の珈琲』とも呼ばれています。


何が幻なのでしょう?なぜそんなに貴重なのでしょう?


それはジャコウネコが実を食べた後、消化されずに排泄されたコーヒーの種子から生産される、という衝撃的な生産方法と、全て手作業による生産なので、出荷される量が極めて少ないこと、そしてこのコーヒー独特な味わいによるのです。


インドネシアスマトラ島に生息するジャコウネコ


インドネシア、マレーシアに広く生息するジャコウネコ (Luak)は、生物学的にはジャコウネコ科ジャコウネコで、同じネコ目ではありますが、科が違うので日本で一般に知られているネコの仲間ではありません。


体長50cm程度にもかかわらず尾の長さは40cmほどあり、グレー様の色の荒い体毛に覆われ、長い鼻と鋭く短い爪の四指を持ち、木登りが得意な動物です。

バナナなどフルーツ、コーヒーなど果樹の他、鶏やアヒルなど鳥や蛇なども食べる雑食性で、農畜産物に被害を及ぼすことから、現地では害獣として扱われています。

人の気配には非常に敏感で、愛嬌のある姿とはほど遠い野生そのものの動物なのです。


ではなぜ、このようなコーヒーが生まれたのでしょうか?

 


中世大航海時代の15世紀、当時オランダはインドネシアを植民地として統治しており、農民が作るコーヒーは、オランダの重要な輸出品として収奪されていました。

「コピ・ルアック」を生み出すジャコウネコのフン

 


苦労して作ったコーヒーを飲むことができなかった彼らは、地面に落ちていたジャコウネコの排泄物の中にあるパーチメント(コーヒーチェリーの中の種皮のついたままの種子)を拾い集め、きれいに洗って、乾燥、脱穀して、珈琲生豆にしたものを焙煎して飲んでいたのです。

ある日オランダ人が、彼らの飲んでいるコーヒーを飲んでみたところ、普通のコーヒーとはまったく違った香りを持っていることに驚いたのです。


それ以降、この限られた量しか生産されないコーヒーは珍重されるようになったということです。

コピ・ルアックの香りには、シャネルの香水にもブレンドされていると言われる麝香(ジャコウ)のサンプルの香りに近いものがあります。

 

コピ・ルアックはどのように生産されているのか?

インドネシアスマトラ島 北スマトラ州シディカランのワハナ農園内ではジャコウネコを飼育して『コピ・ルアック』を生産しています。


餌としてパパイアやバナナ、コーヒーの実を与えており、熟したコーヒーチェリー(コーヒーの木の実)は彼らの大好物のひとつで、果実部分までは消化されるものの、パーチメントと言われる外皮で覆われたコーヒー豆は、そのまま排泄されます。

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ジャコウネコの腸内消化酵素の働きや、腸内細菌による発酵によって『コピ・ルアック』独特の複雑な香味が醸し出されるのではないか、と言われています。

ワハナ農園で収穫(?!)されたコーヒー豆はメダン工場で精製されますが、作業には一切機械を用いずパーチメントを剥く工程をはじめとして全て手作業で行われています。
1頭から1ヶ月に回収できるコーヒー豆の量は、個体差もありますが1kg前後程度です。

こうした特性によって流通量は極めて限られており、その稀少性と話題性によって『幻の珈琲』と呼ばれているのです。

「コピ・ルアック」出荷証明書f:id:coffee-bug:20150413095704p:plain
こうして生まれた神秘の味、『コピ・ルアック』は証明書とともに出荷されるのです。

 お店で飲むと1杯で数千円もするそうですが、豆を買えば1杯400円ぐらいで買えるので、ホームパーティやイベントの時にチャレンジしてみてはいかがでしょう?

100g単位で買えるのもうれしいですね。http://marui-coffee.jp/SHOP/SP0002.html

 

 

 

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